Silkgallery website
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Chris Offili “No Woman ,No cry” 1998
243.8x182.8 Acrylic,oil and mixed media on canvas
©Courtesy of theVictoriaMiroGallery,London,Photo:Courtesy
Victoria Miro Gallery LondonA
1968年、イギリス、マンチェスター生まれ。
ナイジェリア系の移民の両親のもと聖歌隊に属してはいたが、アートとは無縁の幼年時代をすごす。チェルシー美術学校、王立美術大学(ロイヤル・カレッジ)で絵画を学ぶ。1998年、テート・ギャラリーのターナー賞を受賞。99年にブルックリン美術館で開催された「センセーション」展に出品した「聖母マリア」が当時の市長ジュリアーニの怒りをかい、「神の冒涜、ニューヨーク市はこんなものに使う金はない。」との発言が話題となり展覧会は大成功、一躍時の人となった。この作品は美しい装飾がなされアフリカの文化、人種、宗教をテーマとしていたが、ポルノ雑誌の切り抜きを貼り付けたキャンバスが象の糞の玉に乗っているといったものだけに問題となったのも無理はない。話題だけではない、精緻な装飾と洗練された色使いにより、アフリカ系イギリス人としてのアイデンティティーを主張する作品は、2003年ヴェニス・ビエンナーレのイギリス館で発表され、大賞受賞の呼び声も高かった。昨年オープンした森ミュージアム「ハピネス」展にも勿論出展されている。バスキア亡き後、間違いなく今最も注目されている黒人作家である。
以上Gallery Tagboat のキャプションを引用
息子を殺された母親の姿。涙のひとつひとつには少年の写真が埋め込められている。そして団子のような「象の糞」(elephant dung)がくっつけられている。
画面を構成する線や陰影は盛り上がったドットで成り立ち、陶芸で言う「一珍」、そして染色では糸目糊置のような一粒一粒絞り出したような細密画タッチになっている。大変な手数の重層構造のバックアッブが神々しいまでの存在感を醸し出している。
その昔、「サルトルさん」は「飢えた子を前にして文学は可能か」などという問いをしていたが、そして「アウシュビッツ以降」表現などというものが意味を持つのかという文脈は至る所でお目にかかっていて、わたくしたちはただ立ち尽くすしかないニヒリズムに陥ってしまうのだが、しかししかしそれでもなお表現があるとしたら、このクリス・オフィリのような人の上に舞い降りたのかも知れないと思ったのだ。
説明は虚しくまどろっこしい。
染色と何の関係があるのかと言われそう。
人生の時をとうに折り返している。
作るということ、身に纏うということ、仕事をするということ、美、いろいろ,もろもろ、今一度考えつつという契機になった、とだけ書かせてもらっておこうと思う。
Silkgalleryのウェブサイトへようこそ。
唐突に失礼します。
着物の染色についてご案内していきたいと思いますが、その前に少しだけ前口上
をお許し下さい。
以前のサイトからご覧いただいている方
には京都での初個展を通しての変身と考えていただけたらと思います。
Somerie(染めのソムリエ=ソメリエ)を僭称する成瀬 優です。30年間着物を中心にした染色をやってきました。
そうなると人間、すれっからしになってきて少々のことでは感動しなくなってくる。映画も音楽も舞台も、大半のジャンルで作る人が自分より年下になっていき(傲慢な言い方ですが)パターンが見えてしまう。
自分が感動しなくてほかの人に何ができましょうか。大げさに言うとそんな悪所に陥りそうになる日々、京都でのひと月にわたるロングラン個展を終え徐々に日常に戻っていっていた2008年5月、東京六本木の森美術館で開催しているイギリスの「ターナー賞の歩み展」を見た。ダミアン・ハーストの例の「牛」とか話題は満載だがこのクリス・オフィリの巨大な「ノーウーマン、ノークライ」には絶句した。
さて、
「染色」というものに関わるわたし、
でありますが、幸か不幸か世の中は、
というより我が着物の世界は大変な曲がり角にきているようでして、少し立ち止まって考える時間を与えてくれているようです。
では・・・・
考えてみようと思う。
若い人や他人に兎や角言う前に自分で。
いきなり大転換はできないのですが
少しずつ考えていく過程をお見せしようかとHPの全面改装をいたしました。
私の履歴や今までの道程はこちらの
Archivesをご覧ください。
゛わ
トランぺッターの五十嵐一生が奏でる
まさに「No Woman No Cry」という
名曲があります。お聞きになりたい方
は こちらをCLICK してください。
クリス・オフィリについてはこちらでご覧いただけたら。百聞は一見にしかず。